ウェブサイト運営者が常にかかえる「アクセスが増えない」悩み。
今回は、アクセスを増やすためのアクセス解析の基礎と題し、サイトへの集客経路とそれぞれの特徴を解説します。
目次
サイトへの集客経路の種類
まずサイトにアクセスをもたらす経路を改めて整理してみましょう。Googleアナリティクス上の名称にそってご紹介していきます。
「Googleアナリティクスの集客>すべてのトラフィック>チャネル」で見ることができる分類です。
表記 | 読み方 | 説明 |
Organic | オーガニック | GoogleやYahoo!などの検索エンジンからのアクセス。リスティング経由は含まれない。 |
Social | ソーシャル | Facebookやtwitterなどのソーシャルメディアからのアクセス。 |
Direct | ダイレクト | ブックマークやURL直打ちなど、直前に見ていたWebページがないアクセス。 |
Referral | リファラル | 他サイトからのアクセス。どこかのウェブサイトのリンクをたどって自サイトにアクセスしている。 |
Paid Search | ペイド サーチ | 広告経由のアクセス。ペイドサーチはリスティング、ディスプレイはバナーなどの広告、それ以外の広告がOther Advertisingに分類されている、とざっくり覚えておけば問題ないです(※) |
Display | ディスプレイ広告 | |
Other Advertising | その他広告 |
※どのチャネルに分類されるかは、「どこから来たのか」という情報(=リファラー情報)によって決まります。それぞれの定義の詳細は以下で確認できます。
デフォルト チャネルの定義-アナリティクス ヘルプ
集客経路ごとの特徴とアクセスの増やし方
サイト集客経路の特徴と、それぞれのメリットデメリットをみてみましょう。
「コスト」「再現性(誰にでもできるか)」「即効性」「ストック性」の4つの観点で3段階評価します。
オーガニック(Organic)
即効性は低いですが、ストック性と再現性が高いのがオーガニックの特徴です。コストは「○」としていますが、プランニングや実際の作業を外注する場合は「△」としてもいいかもしれません。ただ前述の通りトック性が高いため、地道に続ければ投資対効果は高まっていきます。
オーガニックのアクセスを増やす方法
オーガニックのアクセスを増やすには、皆さんご存知のSEO対策が必要です。
必要な対策はサイトの状況によって異なります。基本的には(1)キーワード選定と(2)コンテンツの追加・修正、(3)検索エンジンが認識しやすいサイトにするための内部施策が主な施策です。
ソーシャル(Social)
全ての要素で「△」になっているのは、使う側のスキルやサイトのジャンル・業種による変動が大きいからです。
ソーシャルで反応が得やすいジャンルであれば即効性は比較的高いです。また、フォロワーが増えていくという点ではある程度ストック性もあるので、重要な集客経路になるでしょう。
また、いわゆる「なかの人」の面白さやセンスによって人気アカウントになることもあります。が、これは再現性が高いとは言えません。
同じように、ソーシャルでのバズも方法論はあるものの誰でも簡単に起こせるものではありません。
基本的にユーザーにとって有益な情報を提供していれば少しずつフォロワーも増えますし、集客経路としても機能しますが相性が悪いこともあります。
ソーシャルのアクセスを増やす方法
ソーシャル経由のアクセスを増やすためには以下の2つの要素が必要です。
- ソーシャルアカウントのフォロワーを増やす
- ソーシャルでの反応率を高める
アカウントのフォロワーを増やすことで、届ける先の母数を増やします。また、反応率を上げることで増やした母数を効率的にアクセスにつなげていくことが可能です。
反応率を上げるためには、OGP設定といった基本的な施策に加え、タイトルのコピーライティング、拡散先のプラットフォームに合わせた見せ方が求められます。
ダイレクト(Direct)
ダイレクトとは、ブックマークからやURL直打ちなどから訪問されるタイプのアクセスのことを指します。
広告などで増やせるタイプではないので、コストは基本かからないというメリットがあります。しかし、ダイレクトアクセスを増やすための方法は少なく、再現性は低いです。
ダイレクトのアクセスを増やす方法
ダイレクトは、明確にどこからのアクセスかわからず解析もしにくいため、積極的に増やすことはほぼありません。
あえて言うのであれば、ブックマークのしやすさは重要です。
ひとつ考えたいのはブックマークのしやすさでしょう。
ターゲット層によっては、サイトを再度閲覧するための方法としてブックマークを好むかもしれません。「ブックマークに追加」ボタンの設置や、スマートフォンであれば「ブックマークをホーム画面に追加」ボタンの設置が必要です。
リファラル(Referral)
リファラルは広告ではないので、基本的に継続的なコストはかかりません。
すでにユーザーを多く抱えているニュースサイト等にコンテンツを配信することができれば、アクセスは一気に跳ね上がり、即効性はあると言えます。
また、他メディアから自サイトにはられたリンクが残り続ける限り流入があるため、ストック性も多少はあると言えます。
しかしながら、全てのサイトが取り組めるわけではないため再現性は低くなります。
リファラルのアクセスを増やす方法
リファラルのアクセスを増やす方法は以下の2つです。
- ニュースメディアなどと提携しコンテンツを配信する
- まとめサイトなどに取り上げられやすそうなコンテンツを作る
1のメディア提携は、Yahoo!ニュースやlivedoorニュースといったニュースメディアや、グノシーやスマートニュースのようなニュースアプリとの提携を意味します。
ニュース性が高い記事や幅広い層にウケるジャンルのコンテンツを配信している場合は、必ず取り組みたいものです。
まとめサイトなどの他サイトに自然に取り上げられるためには、「引用したい」と思われるコンテンツを増やす必要があります。具体的には、調査データや用語解説などです。しか確実性の低い施策になるので、この施策の優先度はかなり低いです。
広告(Paid Search,Display,Other Advertising)
広告は最も簡単にアクセスを増やす方法と言えます。お金をかけて出稿すれば、ある程度のアクセスは必ず増やせます。
また、「どんな広告を出せばどれくらいのアクセスが増えるか?」といったデータの予測も比較的簡単であるため、再現性も高いです。
デメリットは当然ながらコストがかかること。より多くのアクセスを稼ぐにはより多くのお金が必要になりますし、広告にはストック性が一切無いので、コストが下がっていくことはありません。
広告のアクセスを増やす方法
出稿先は無限ではないですが、基本的に予算を増やせばアクセスは増えます。
しかしながら、広告はアクセスを増やすためではなくコンバージョンを増やすために使うことが多いです。
自サイトのゴールに近いユーザーを集客できるのか、投資対効果は合うのかという視点で広告が必要かどうかを判断しましょう。
まとめ
集客経路の呼び方は、Googleアナリティクスに慣れていない人にとってはわかりにくく感じるかもしれません。しかし英語の意味を理解してしまえばしっくりくると思います。アクセス解析の基礎なので、ぜひ覚えてください。
また、アクセス経路ごとの特徴を捉えることで、自社が注力すべき集客戦略がわかります。。
どれかひとつの集客経路に依存するのはリスクが高いため、集客戦略は複数の施策を組み合わせていくことを強くおすすめします。
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