公開から1年で40万UUを獲得した「ニキペディア」のコンテンツマーケティング戦略とは?

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優れたコンテンツマーケティング事例を紹介する<このコンテンツマーケティングがすごい>シリーズ。
今回取り上げさせていただくサイトは、TVCMでもおなじみのニキビケア商品の「プロアクティブ」を提供しているガシー・レンカー・ジャパン社のオウンドメディアである「ニキペディア」です。

ニキペディアは公開1年余りで月間40万UUを獲得しており、コンテンツマーケティングに成功している事例として非常に学びの多いサイトです。
それでは詳細についてご説明をさせていただきます。

 

従来型のプロモーションでは見込顧客を獲得できない!?ニキペディア誕生の背景

同社では今までテレビCMを主軸としたマーケティングを展開してきました。
あなたもプロアクティブと聞いて、タレントを起用したテレビCMをイメージしたのではないでしょうか。

しかし2011年以降その効果が弱くなっていると感じ始めます。
今まで対になって成長を続けていた「ニキビ」と「プロアクティブ」という検索ボリュームが比例して伸びなくなっていたのです。


ユーザーがニキビ自体に興味を失ったわけではない、
これからは潜在的な顧客層に対してアプローチするWebプロモーションが必要である。ニキビについて悩んでいる人がプロアクティブを選択し、成約に至るまでに必要な情報を発信する必要があるのではないか。

 

そうしてでき上がったのがニキペディアなのです。

 

【メディア方針】自社商品をおすすめする宣伝サイトではなくユーザーに選んでもらう

他のメーカーが運営するオウンドメディアと比べてニキペディアで特徴的なのが、競合商品を中立的な立場で紹介していることです。
例えば以下の記事のように、ユーザー視点で商品を試したレポートを掲載しています。

オロナインでニキビは改善されるのか?実際に試してみたレポート

 

プロアクティブのようなケア商品の場合一度使って終わりでなく、使い続けてもらう必要があります。
そのためには自社商品のみを宣伝するよりも、競合商品を含めて比較検討し、十分に納得したうえで購入してもらったほうがよい、
そうした考えから、同社では消費者がしっかりと選ぶために必要な情報を自ら提供しているのです。

 

いくつもの選択肢から何が良いのかを判断するのはお客様であって、僕らではない。選べるようにすることで、お客様が自分で考えて自分で納得して買ってくれる。

 

同社マーケティング部の藤原氏のこうした発言からも同サイトの運営スタンスが伺えます。

 

ニキペディアのコンテンツ分析

同サイトに掲載されているのはおよそ100記事(2015年5月執筆時点)。
様々なタイプのコンテンツが掲載されていますが、主要なものは下記のようになっています。

————————————-
・取材/インタビュー記事
芸能人のニキビ事情って?|実際に聞いてみた!
ニキビの悩みを皮膚科で解決!実際に行ってみた

・商品紹介/レポート
オロナインでニキビは改善されるのか?実際に試してみたレポート
プロアクティブプラスの口コミや今までとの違いを徹底解説!
一度は試したい!ドクターシーラボの人気化粧水!【VC100 ポアホワイトローション】

・ハウツー記事
ニキビが改善しない方は必見!ニキビができやすくなる4つの食べ物
簡単ですぐにできる!背中ニキビの治すときに知っておきたい5の秘訣

————————————-

なかでもハウツー記事の比率が高く、内容も流行り廃りの無いストック系の記事であるために中長期的な集客効果の高いコンテンツ構成と言えるのではないでしょうか。

また、コンテンツを①バイラル性②商品(ユーザー)との関連性という2つの観点からマトリクスで表現すると下記のようになります。

※コンテンツの形式だけでなく、扱うテーマによってバイラル性の高低が決まるため一概には言えません。あくまで目安としてプロットしたものです。

6コンテンツ構成プロット図

比較的バイラル性重視コンテンツは少なく、あくまでストイックに見込みユーザーの役に立つという点に特化したコンテンツ構成です。

 

どんな人がどう検索して読みに来るのかを徹底的に追求してコンテンツを作成

同サイトには100本以上のコンテンツが掲載されていますが、
記事の作成は同社に勤める一般の女性社員が担当しており、皆さん専任ではないため、通常業務をこなしながら執筆を行っているようです。

「ニキビ」のようなお悩み系のテーマは、検索エンジンとの相性が非常に高いといえます。
そのため執筆側も、記事1本ごとに検索キーワードを決め、どんな人がどんな状況で検索してその記事を閲覧するかを想定し作成されているようです。

ネットの情報を加工するのでなく、書籍や専門家の情報を用いている点も信頼性の高いサイトブランドの確立に寄与しています。

 

集客経路/コンテンツの拡散はどうなっているのか

同サイトにおいては集客経路として検索エンジンが重要であることはすでに記載したとおりですが、もちろんそれだけではありません。
ニキペディアに掲載されたコンテンツがどのようにネット上で流通し、評価されているかを集客・拡散という観点から分析したいと思います。

また、分析にあたり以下の10サイトを競合として抽出し、競合比較も行います。

※競合サイトは「ニキビに悩んでいるユーザー」がメインターゲットだと想定されるサイトを抽出

競合サイト一覧

 

検索エンジン集客

4キーワード順位

ニキビ跡、ニキビケアといった月間検索ボリュームが多いキーワードで上位表示を実現できています。その他、「ニキビ×できる場所(あご、こめかみ)」というようなミドル~ロングテールキーワードでも上位を獲得しています。

5キーワード競合比較

※自社開発のキーワード分析ツールを用いて分析。

難易度の高いキーワードで上位表示できている一方で競合サイトと上位表示状況を比較すると、1ページ以内にランクインしているキーワードが20%弱と、まだまだ伸びしろがあることがわかります。
今後記事数が増えていくことで、上位表示されるキーワードも増えていくことが予想されます。

 

リンクビルディング

3リンクビルディング状況競合比較

※SEO競合調査ツール『SEOカウンセラー』を用いて分析。

 

競合サイトと比較しても、順調に被リンクを獲得できていることが伺えます。

 

ソーシャル

8コンテンツ別ソーシャル分析

※自社開発のサイト内部調査ツールを用いて分析。
※画像は上位10ページの獲得平均値が高い「はてなブックマーク数」を基準に並べ変えています。

 

Facebook

Facebookに関してはあまり注力して運用しているようではありません(Facebookページヘのいいね数も142とサイト規模にしては少なめ)。

 

twitter

Twitterに関してはプロアクティブの公式アカウントを使用しているようで、2,000を超えるフォロワーを獲得しています。

 

はてなブックマーク

約100本掲載されている記事の中ではてブ(※はてなブックマークの略)がついている記事は12本。
中には100を超える記事も存在します。

7はてなブックマーク一覧

流行りに乗った一過性のバズ、面白いからうっかりはてブしてしまった、というよりは該当者達が気になる・保存したくなるという心理から発生した結果であるといえそうです。

専門家の視点やコンテンツのクオリティが評価された結果でしょう。

 

その他:関連リンクアドネットワーク

ニキペディアでは見込顧客の集客のためにアウトブレイン社のサービスを導入されているようです。

これは提携するニュースメディア等にユーザーごとに最適化されたレコメンド記事を表示し、見込み度の高いユーザーをコンテンツページに誘導するもので、ユニークユーザー数、ページビュー数が10%以上向上するなど良い結果が生まれているそうです。

また実際にサイトを訪問するとわかりますが、ページ上部にもアウトブレイン社が提供するレコメンド枠が設けられており、回遊率の向上の一翼を担っているようです。

 

最後に

いかがでしたか。

他社商品の良いところも知ったうえで自社商品を購入してほしい、というサイト運営ポリシー、記事を読むユーザーが知りたいことを考え抜き、SEOを意識してコンテンツを作成し続ける姿勢、まだまだ今後も成長を続けるであろう同サイトには、コンテンツマーケティングで成功するためのエッセンスがつまっています。

皆さんも是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
それでは<このコンテンツマーケティングがすごい>ニキペディア編
今回はこのあたりで失礼します。

参照サイト(記事内の引用も下記ページから)
【事例】プロアクティブが、オウンドメディアでオロナインを紹介する理由

 

※本稿の分析はウィルゲートの推測や主観に基づいたものであり、個別の見解は参考としてお読みください。

 

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林 圭介[株式会社ウィルゲート 執行役員]
大学卒業後に渡米し建築設計事務所で働くが、その中で出会ったWebのダイナミズムに魅了されWebコンサルタントに転身。中小から大手企業まで、様々なクライアントの制作、マーケティングに携わる。 2013年にウィルゲートに参画。メディアを中心とした新規事業の立ち上げ、及びコンテンツを主体としたマーケティング手法の在り方について研究している。