パンダアップデートとは低品質なコンテンツを検索結果の上位に出さないようにするアップデートのことです。
概略
2011年2月に米国のGoogleにてはじめて導入されました。当時の、特に米国のGoogle検索上位にはコンテンツファームと呼ばれる、内容の乏しく価値のないコンテンツを大量に公開しているサイトが、PageRankの高さゆえに検索上位に多数存在するという状況にありました。
そこで、PageRankだけではなくコンテンツの質も判断しようということで導入されたのがパンダアップデートです。
その後、2011年8月に日本語・韓国語・中国語を除くすべての言語で対応がなされ、2012年7月に日本語にも対応がなされました。また、2016年1月頃にはパンダアップデートはGoogleのコアランキングアルゴリズムに統合されました。
パンダアップデートが対象とするサイト
パンダアップデートを開発する際にGoogleがコンテンツを高品質と判断するための基準が発表されたことがありました。
この項目がアルゴリズムによって完璧に評価されている保証はないですが、少なくともパンダが何を高品質で何が低品質と判断したいのかの概要を知ることはできます。
- 記事の中の情報が信用できるか
- 記事がその分野における専門家によって書かれているものか、それとももっと浅いものか
- サイト内に少しキーワードを変えただけの、同じようなもしくは完全に同じコンテンツはないか
- サイトにクレジットカードの情報を入力しても問題ないと言えるか
- 誤字脱字や文法ミス、事実の誤認がないか
- 読者の興味喚起を起こすために書かれた記事か、それとも検索順位上で上位表示するためだけに書かれた記事か
- 記事はオリジナルなコンテンツや情報、レポーティング、独自の研究や分析を提供しているか
- 同一の検索結果のページと比べて、十分な価値を提供しているか
- コンテンツの品質管理はどれくらいできているか
- 記事は2つの側面から書かれているか
- サイトはそのトピックについての権威とみなされているか
- コンテンツが外注による大量のクリエーターによって作られたり、大量生産されたり、巨大なサイトットワークに展開されたりしていて、個々のページやサイトに関して注意が散漫になっていないか
- 記事の編集は丁寧に行われているか、それとも雑で適当な作りか
- もし健康に関するクエリだった場合、そのサイトの情報を信用することはできるか
- サイト名を聞いただけで、そのサイトを権威あるソースだと認識できるか
- トピックに関して完全もしくは総合的な説明をなしているか
- 洞察力のある分析や興味深い情報が記載され、当たり前のことしか書いてないものになってないか
- ページをブックマークしたり、友達にシェアしたり、推奨したいと思うか
- メインコンテンツの邪魔をしたり、気を散らせたりするレベルで広告が表示されてないか
- 印刷された雑誌や辞書、本で読みたいと思うか
- 不足があったり、実態がなかったり詳細さに欠けたりしていないか
- 細かい部分まで精査されて作らているか、それとも詳細部分はおざなりになっているか
- ページを見たユーザーが文句を言うと思うか
これらの質問は2011年の初代パンダアップデートの際にはGoogle内で議論されているものでしたが、昨今のアルゴリズムにも応用されていると思われるものも多々あります。
良いコンテンツを正当に評価するためのアルゴリズム
パンダ・アップデートの本質は、ユーザーに対して価値の高いコンテンツを上位表示するためのアルゴリズムです。2013年3月からは手動更新から自動更新に切り替わり、Googleからの告知もなくなっています。これからのSEO対策は、アルゴリズムの抜け穴を探すなどの小手先の対策に時間を費やすのではなく、ユーザーが求める情報やコンテンツを提供していくことにリソースを集中するべきです。
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