リピートを生むコンテンツマーケティング【心理学を元にした4つの仕掛け】

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今注目を浴びているコンテンツマーケティング。

その役割として最も重要なのは、接点を持ったユーザーのエンゲージメントを高め、ファン数を増やしていく事です。

しかしながら、思うようにファンの数が増えないのが現実です。

 

では、どうやってファンを増やせばいいのでしょうか?

最も有効な方法のひとつは、あなたのコンテンツを見に来ることをユーザーにとって習慣の一部にしてしまうことです。

 

ということで今回は、ユーザーに習慣化させるスキーム「フック・モデル」をご紹介します。

 

事例を織り交ぜながら”フック・モデル”について解説したあとに、コンテンツマーケティングにあてはめて、どのようなアプローチをすることで、ユーザーが習慣的にあなたのコンテンツを利用してくれるようになるのかを説明します。

 

ユーザーにコンテンツの利用を「習慣化」させるフック・モデル

 

フック・モデルとは、ニール・イヤールという人が提唱している人間の行動を習慣付けさせる心理フレームです。

 

フック・モデル 引用元:http://yasushikobayashi.info/archives/4054

 

フック・モデルには以下の4つの要素があります。

 

  • トリガー
  • 行動
  • 報酬
  • 投資

 

このサイクルを繰り返すことで、ユーザーの習慣を作り出すことができます。
基本的にはサービス開発に使うフレームですが、考え方を応用することでコンテンツマーケティングに活用することも可能です。

 

以下でフック・モデルの4つの要素について詳細に解説していきます。

 

トリガー

「トリガー」とは次にくる行動を駆り立てる”きっかけ”または”次に取る行動の指示”のことです。トリガーには外的トリガー内的トリガーがあるのでそれぞれ説明します。

 

外的トリガーとは

・広告
バナー広告やリスティングなどの有料広告は、効果的にユーザーの注目を集めることができます。コストがかかる反面、スピーディーに多くのユーザーに訴求(きっかけを与える)できることが可能です。

 

・口コミ

ソーシャルメディアや他メディアに取り上げてもらうなどしてユーザーの注目を集めることが可能です。コストをかけずに実践できる反面、影響範囲を広げるには時間がかかる場合があります。

 

上記の二つはコンテンツマーケティングを行う上では一般的な方法だと思います。

また、外的トリガーは自社のメディアにユーザーを引き込む最初の一歩に過ぎず、フック・モデルのスパイラルにユーザーを引き込み、ファンの数を増加させるには内的トリガーを作り出す必要があります。

 

内的トリガーとは

内的トリガーとは、物理的な仕組みではなく、マインドシェアのようなものです。

例えば、”特に意識することもなく気付いたらいつもそのサイトをチェックしている”というのは誰にでも経験があると思います。

ちょっとした空き時間にFacebookやLINEをチェックしてしまうのも、ユーザーの内的トリガーによるものといえます。

SNSフックモデルループ

 

SNSの習慣的な利用には、上の図のようなループが存在すると思われます。

そして、投資に対してその見返りを期待し、確認したいという欲求がリピートというアクションに繋がります。

 

初期の頃には、この“投資に対する見返りの確認”という欲求を自分自身でも認識することはあると思いますが、このループを繰り返すことで無意識にその行動を繰りかえすようになります。

これが内的トリガーの形成であり、フック・モデルの完成形とも言えます。

 

行動

トリガーによってきっかけを与え、次に取るべき行動をユーザーに知らせることができたとしても、実際に行動をしてもらわなければ意味はありません。

 

ここで重要なことは、ユーザーにとって能力的また精神的にそのアクションが簡単であることです。ユーザーがなんらかの努力をしなければならない場合、行動は起こりにくくなります。

 

人が行動を起こすために必要な2つの要因

  • 十分なモチベーションを持っている
  • 行動するための能力を持っている
    BJフォッグ博士によって提唱されたフォッグ式行動モデルより

 

十分なモチベーションを持っている

モチベーションにおいて、重要になってくるのは”広告表現でいかにユーザーに訴求できるか”になります。

 

非常に重要な部分にはなりますが、広告表現の世界自体が非常に奥深く、深入りすると本来の趣旨と大きくズレてしまうため、参考となる記事をいくつかご紹介するにとどめます。広告表現というと幅広いですが、「Webサイトにおけるコンテンツマーケティング」と紐づけるために、テキスト広告とバナー広告にフォーカスした事例を掲載します。

 

テキスト広告の事例

http://bazubu.com/headline-4rules-12819.html

バナー広告の事例

http://www.find-job.net/startup/tips-of-banner

 

行動するための能力を持っている

ユーザーに求める行動は、難しく面倒臭い作業ではなく、分かりやすくてシンプルなアクションであることが大切です。
ではいくつかの例をご紹介します。

 

ソーシャルログインによる”手間”の改善

ソーシャルログイン

参照元:http://website-usability.info/2014/03/entry_140329.html

 

コンテンツを利用する際にID登録をさせる場合、そのステップがユーザーにとって負担となりアカウント登録がされないケースがあります。また、登録したとしてもパスワードを忘れてしまい、再度コンテンツを利用しようとした際にログインできず、わずらわしいパスワードの再設定をしなければなりません。
これはユーザーにとって手間と精神的な苦痛を強いる可能性があり、登録やリピートの妨げとなりえます。

 

そこで活用できるのがボタン一つでログインできるソーシャルログインです。
既にぐるなび、価格.com、パソナ、ゴルフダイジェストオンライン、など多くの企業が導入しています。

 

Googleから学ぶ”分かりやすさ”の改善

 

グーグルトップ

Googleホームページ

 

ヤフートップ

Yahoo!ホームページ

 

Yahoo!はファーストビューにおいて選択肢として70のリンクを配置しているのに対して、Googleは15でした。視覚的に、Googleではキーワード検索以外の選択肢は存在せずよりシンプルな印象を抱くと思われます。

また、同じく“分かりやすさ”を追求した事例として、twitterのログイン画面の進化があります。

 

twitterが実践したシンプル化

2009年の段階では、まだ多くの選択肢(リンク)が存在するホームページでした。

 

ログイン画面だけが要因ではないでしょうが、利用者数は停滞気味だったようです。

 

twitterのログイン画面の3つの画像はこちらのページから引用

ツイッタートップ09年

 2009年のTwitterホームページ

 

ツイッター推移09年Twitter利用者数の推移
参照元:http://naita.hatenablog.com/entry/20111001/1317477342_1

 

2010年には、少数の選択肢 (リンク)は残しつつも、見た目の印象としては非常にシンプルになっています。

この年には大幅に利用者が増加しました。

 

ツイッタートップ10年 2010年のTwitterホームページ

 

ツイッター推移10年

 Twitter利用者数の推移
参照元:http://naita.hatenablog.com/entry/20111001/1317477342_1

 

年を重ねるごとに選択肢(リンク)と文字が減少し、2012年時点では2行のメッセージとログイン・アカウント登録の入力ボックスという極限のシンプル化を行っていることがわかります。

 

ツイッタートップ12年

2012年のTwitterホームページ

 

 

サイトのスペースを余らせるくらいならいろんなコンテンツを紹介したくなるのが運営側の心理だと思いますが、ユーザーの視点では、「複数の選択肢から選ばされる=考えさせられる」状態となります。

これはユーザーに対して、まず全ての選択肢を理解するという手間と、その中から最適なものを選択するという能力を使わせることになります。

おすすめするのは、やはりシンプルであること。またトリガーで訴求した内容に沿った行動を、ユーザーに要求することです。

 

報酬

報酬とは、文字通り「行動」をとったユーザーがその後に得る価値やメリットのことです。

例えば、パスタを作りたいユーザーが「簡単!激ウマなパスタレシピ」と書かれている広告をクリック(行動)し、実際にパスタのレシピ情報(報酬)を得るという流れです。

 

では、どのような報酬がユーザーの習慣化を促すのでしょうか?

その答えは、以下の2つの要素を1つ以上満たしているものであると言えます。

 

  • 集団の報酬
  • 自己の報酬

 

マズローの図 参照元:http://ameblo.jp/catside/entry-11556626495.html

 

有名なマズローの5段階欲求説に当てはめると、”集団の報酬”は中間階層にあたる「社会的欲求」に対する報酬、”自己の報酬”は最上位の階層にあたる「自己実現欲求」に対する報酬に該当すると考えられます。

 

集団の報酬

人は、他人との結びつきや、自分自身が受け入れられていること、社会的な価値観の共有を求めます。これを一般的に「承認欲求」と言います。

「集団の報酬」というのは、そのような人間の”承認されたい”という欲求を満たすことでユーザーを満たすことと言えます。

 

集団の報酬を利用している代表的なものとして、FacebookやTwitterなど人とのつながりを実感できるSNSや、Yahoo!知恵袋やクックパッドなど、人の役に立てている事を実感できるユーザー投稿型サイトなどがあります。

 

注意しておくと、自社のコンテンツマーケティングにおいてFacebookやTwitterのようなプラットホームを立ち上げましょうと言う事ではなく、既にあるこのようなインフラを上手く活用する事が重要です。

 

簡単に言うと、コンテンツ提供によって”ユーザーが「集団の報酬」を得るお手伝いをする”ことができればいいのです。ユニークで価値のあるコンテンツを得たユーザーは、「集団の報酬」を得るために自分のSNSでそれを拡散し、多くの人からの支持を得る事で満たされます。

 

このユーザー心理を活用することで拡散に成功した事例を紹介します。

 

企業のコンテンツマーケティングがSNS拡散により成功した事例

・「はなまるうどん」がエイプリルフールに行ったキャンペーン

大王いか

参照元:http://www.hanamaruudon.com/aprilfool2013/

 

・「ビルコム株式会社」FRISK新フレーバー発売時のWebPR

フリスク

 参照元:http://www.bil.jp/result/showcase/2013/06/frisk-tsukinpr.html

 FRISKの場合は拡散することがキャンペーン応募のためには必須条件であったものの、どちらの企画もシェアすることでユーザー自身が「トレンドに敏感である、面白いものを見つけ出す審美眼がある」と周りに認識され、支持されるという「集団の報酬」が作用しています。

 

自己の報酬

自己の報酬とは個人的な満足感のことです。集団の報酬とは異なり、誰に理解される事も無く、具体的なメリットを得られない事でも人は魅力を感じる場合があります。現代社会では子供だけでなく多くの大人がスマホゲームに熱中していますが、これも「自己の報酬」が反映されたモノだと思います。

電車でみんなスマホ

参照元:http://www.asobuoiphone.com

この背景には”自分には能力があるという感覚を得たい”という自己実現の欲求が非常に強くあることが理由と思われます。

 

コンテンツマーケティングは、ユーザーに学びや教育環境を提供するには非常に相性の良いマーケティング手法です。なぜなら、ユーザーに対してコンテンツとして新しい知識を提供することでユーザー個人の自己実現に貢献できるからです。

 

情報を探しているユーザーに対して、自社の専門領域におけるハウツーをブログやホワイトペーパーなどで提供したり、独自調査レポートといったコンテンツを提供することでユーザー個人に「能力が向上した」と実感してもらうことができれば、自己の報酬を満たせているということになります。

 

また、動画によるハウツーコンテンツや実際に来訪してもらうセミナー等も有効で、企業とユーザーがリアルに接する機会になるので、ユーザーとより深い高い関係を構築することが可能です。

 

▼ブログでのライトな情報発信だけでなく、セミナー動画などプレミアムなコンテンツを配信することで、ユーザーの自己実現を助ける

 

投資

ある行動が習慣化するには、その行動が一定の頻度で、かつ満足度の高い状態で行われる必要があります。そして、そのためにはユーザー自身が行う「投資」が必要となります。

以下では、「投資」という行為がいかにしてユーザー心理に働きかけ、習慣化を促すのかを説明していきます。

 

労働に対する不合理な自己評価

 

ダン・アリエリー、マイケル・ノートン、ダニエル・モーチョンの3名の研究者によって「自分が労力を費やしたものの価値を高く評価する」という研究結果が発表されました。

 

例を上げて説明します。

世界最大の家具小売業者である「IKEA」では手頃な価格の組み立て式家具を販売していますが、顧客自身が家具を組み立てることで、完成品を購入した際には得られないほどの愛着をその家具に対して抱くということです。

イケア

参照元:http://www.ikea.com

 

しかしながら、コンテンツマーケティングにおいてユーザーに投資させるというのは難しく感じるかもしれません。

コンテンツマーケティングがユーザーの学びや教育に非常に適していることは、「自己の報酬」の解説の際にお伝えしましたが、実はこの「自己の報酬」を得るために、ユーザーは「投資」を行っているのです。

 

例えば、自社の事業に必要なWebマーケティングの知識を学びたいと思うユーザーが、とあるWebマーケティングソリューションを提供する企業のセミナープログラムに複数回参加して、一定の知識を得たとします。この行為によってユーザーは自己の報酬を得ているだけでなく、時間をかけてセミナーに参加するという労力を「投資」しているため、セミナーを提供している企業のソリューションにより大きい信頼をよせる可能性が高いです。

 

また、その後の自発的な学びや情報収集においても、その企業が発信するコンテンツを利用する可能性が高まると考えられます。

 

まとめ

では、フック・モデルの流れをおさらいしながらコンテンツマーケティングを行う上での注意点をまとめます。

 フック・モデル引用元:http://yasushikobayashi.info/archives/4054

 

トリガー

広告やSNSを利用することで、ユーザーにきっかけと具体的な行動の指示をします。

具体的な指示の例
リンクをクリック/会員登録/キャンペーンに参加/セミナーに申込み/等

 

行動

ユーザーに具体的な行動をとってもらう上で、以下のことに配慮します。

手間をかけさせない/考えさせない/難しいことを要求しない/探させない/迷わせない

 

報酬

そのコンテンツを利用するユーザーに以下のメリットを用意します

周囲に共有することで多くのユーザーから支持される/自己成長する

 

投資

ユーザーにどのような投資を要求するのかを設定します。その作業(投資)がユーザーにとっての次のトリガー(内的トリガー)となります。

コンテンツの利用に際して多少の作業を要求する
セミナーの参加/メルマガ定期購読の登録/読者アンケート(市場リサーチ)への参加/無料版(体験版)サービスへの申込み/等

 

どのようなコンテンツを提供するか?という企画段階において、上記のストーリーを組み込んだ設計を行うことで、ユーザーとの一時的な接点ではなく中長期的な関係を築くことが可能となります。

 

それでもうまくいかない場合は、各プロセスを一つ一つ見直すことも重要です。

 

ユーザーが行動してくれない時のチェックポイント

  • 行動の要求に気付いてもらえているか(トリガーを引けているか)?
  • ユーザーにとって分かりずらい、または難しいことを要求していないか?
  • 行動の難易度に対して、それに見合った報酬を提供できているか?
  • トリガーで報酬の魅力を伝えられているのか?

 

ユーザーが投資してくれない時のチェックポイント

  • ユーザーが得られるメリットに対して過度な投資を要求していないか?
  • そもそも投資(内的トリガー)要素を仕込めているのか?

 

上記を踏まえてコンテンツを改善し、ファンを増やすことに取り組んでみてください。

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