今回はアルバイト情報サイトを対象に、検索エンジンマーケティング視点で、キーワード分析を行い、今からでも”勝てる”キーワード戦略をご紹介したいと思います。
狙い目キーワードはある?「アルバイト」関連のキーワード分析
求人情報系のサイトは一般的に上位表示の難易度が高いとされています。
アルバイト情報も同様で、TV広告を積極的に行っていて知名度の高い媒体も多く、
さらに各社積極的に検索エンジン集客(SEO)に取り組んでいるため、
今から新たに参入して検索エンジンからの流入を獲得するのは難しいように感じるかと思います。
いわゆるレッドオーシャンであるアルバイト情報系サイトですが、
検索エンジンマーケティングで成功するために、どのようなキーワード戦略が考えられるのでしょうか?
#調査方法
弊社の独自ツールを用いてアドワーズ出稿キーワード、サジェスト、関連語を選定し、
同ジャンルのサイト20サイトを対象として検索結果の順位、内部施策状況を比較いたします。
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対象サイトジャンル:アルバイト情報掲載サイト
対象サイト:「アルバイト」と検索した際に上位に表示されているものを始めとした求人情報掲載サイト
対象キーワード数:361キーワード
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#調査項目
①リスティング出稿キーワードで比較
Googleが提供するツール「キーワードプランナー」を元にキーワードを抽出。
主に検索回数が多く出稿費用が高い、「アルバイト」「バイト探し」「短期バイト」などのビッグキーワードを選定しています。
②サジェストキーワード
検索を行う際に表示される検索キーワード候補を抽出。
2語以上の複合語が多く、アルバイトとセットでよく検索されるキーワードです。
③関連語
検索結果画面下部に表示される検索キーワード候補を抽出。
クローラーが収集したWebページ上で検索キーワードと一緒によく出現するキーワードです。
調査結果①:リスティング出稿キーワード
●抽出したキーワード(一部)
「バイト」「短期バイト」などのビックワードなどを多めに含むようにキーワード抽出を行っています。
●対象サイトの内部施策対応状況
大手サイトの一つを対象サイトとして、内部施策状況を分析したグラフです。
上の棒グラフから順に
1.検索キーワードがタイトルに含まれている割合
2.検索キーワードがページ内のテキストに含まれている割合
3.検索キーワードで検索された際の検索結果の100位以内に自社サイトのページが含まれている割合
を表しています。
ビックワードなどが対象キーワードとして多くなっているため、
ほとんどのキーワードについてタイトルにキーワードを含んだページが存在していると言えます。
調査結果②:サジェストキーワード
●抽出したキーワード(一部)
「バイト」「短期バイト」などのビックワードをもとにしたサジェストのため、検索回数も比較的多いものが並んでいます。
●対象サイトの内部施策対応状況
対象キーワードの中に2語,3語の複合キーワードも多めに含まれるようになってきたためか、
検索キーワードがタイトルに含まれているページの割合が先ほどと比較し、だいぶ減少しました。
100位以内にランクインしている割合も若干減少しています。
調査結果③:関連語
●抽出したキーワード(一部)
サジェストキーワードより更にニッチなキーワードも含むようにキーワードを抽出しています。
月間検索回数がかなり少ないものや、GoogleAdwordsのデータ上では検索回数がないものもあります。
●対象サイトの内部施策対応状況
検索キーワードがタイトルに含まれているページの割合が前項目から更に減少しました。
しかしながら、100位以内にランクインしているキーワードの割合は最初の項目とほぼ同一です。
検索キーワードに対応しているページが無いにも関わらず、順位が付いているということは、
市場に検索キーワードにマッチしたコンテンツが少なく、競合性が低いとも考えられます。
このようなキーワードの中に狙い目のキーワードがある可能性が高いです。
調査した結果気付いたこと
・「アルバイト」で上位表示されているサイトは多くの複合キーワードでも上位表示している場合が多い
・その一方で、さらに細かく調べると、大手サイトがほとんど10位以内に入っていないキーワードもまだまだある
・ページ数が多い分、キーワードに対応するtitleがある場合が多いが、コンテンツとの関連性が低いためか、ランクインURLとtitleがマッチしているURLが一致していない場合がある
・本当に特定のニーズがはっきりしているバイト×ブランド名(セブン-イレブン,ヴィドフランス,スタバ)のキーワードは意外と大手サイトが上位に表示されていない
調査結果のまとめ
やはりリスティングで出稿するような、ある程度の検索回数、流入が見込めるキーワードは
多くのサイトが対策を行っているようで、競合性はかなり高まっています。
しかしながら細かくキーワードを見ていくと、適切なURLが上位表示されていなかったり、
対応するページがそもそも存在しなかったりというキーワードも見受けられます。
今回はほとんど2語までの複合キーワードで調査いたしましたが、更に多くのキーワードを分析すれば、
まだ競合も対策しきれていないキーワードを見つけ出せる可能性は大いにあります。
今回発見できた狙い目キーワードとして「バイト×ブランド名」がありますが、
それ以外にも「短期バイト」を軸にした複合語、「主婦」や「中高年」を含む複合語などは
対応ページがないというサイトも多いようでした。
以上キーワード分析から見えてきた、アルバイト情報掲載サイトがこれから狙うべきポイントをお届けいたしました!