SEO対策を実施するも競合が強敵のため、なかなか検索結果で1位を獲得できない。そんな悩みを持つWeb担当者に知ってもらいたいのが「強調スニペット」です。
この言葉に聞き覚えがなくても、Googleで知りたいキーワードで検索した際に、その回答となる内容が四角囲みで表示されているもの、と言えばピンとくる方もいると思います。今回はWebサイトへの集客において抜群の効果を発揮する「強調スニペット」について説明します。
種類も豊富「強調スニペット」とは?
強調スニペットは「アンサーボックス」の一部であり、フィーチャードスニペットとも呼ばれます。
「アンサーボックス」は通常の検索結果(URLやタイトルのリスト)とは別に、ユーザーがGoogleで検索したキーワードが「質問」であると判断された場合に、質問に対しての「回答」を検索結果の1番上に四角囲みの目立つ形(強調した形)で表示するプログラムのことです。
Googleが推奨するコンテンツと見えるため、非常に高いクリック率が見込めます。
その有効性についてGoogleのサーチコンソール ヘルプ内でも説明されています。
アンサーボックスの種類と表示条件はそれぞれ以下のようになります。
■アンサーボックスの種類
∟ フィーチャードスニペット(=強調スニペット)
∟ ナレッジカード
∟ ライブリザルト
■アンサーボックスの表示条件
∟ フィーチャードスニペット:一般サイトから抜粋
∟ ナレッジカード:Googleのデータベースから引用
∟ ライブリザルト:信頼性が非常に高いサイトから抜粋。一般サイトは使用されない
「強調スニペット」の表示例
「強調スニペット」は、様々な種類が用意されています。以下に3つの表示例をご紹介いたします。
※2017年7月時点
1.重さの単位表示例
1グラムが主要な重さの単位で表示されています。
2、リスト表示例
パスワード変更など、操作手順のニーズが高いキーワードでは、順番付きのリストが表示されました。このケースでは、[パスワードの変更]ページへの直リンクが表示されています。
3、文章&画像表示バージョン
月食で検索すると、月食の説明と画像が一緒に表示されます。
これらのほか、動画表示バージョンなどもあります。
「強調スニペット」を設定する方法
これだけ目立つ形で表示されるのであれば、使わない手はありませんが、残念ながらGoogleは強調スニペットを意図的に設定する方法はないと明言しています。
自分のページを強調スニペットとして設定できますか?
ご自分のページを強調スニペットとして設定することはできません。Google では、ユーザーの質問に対する回答がページに含まれていることをプログラムで判断し、その結果を強調スニペットとして表示します。
(参照:Search Console ヘルプ)
しかし、Googleから公式に発表されてはいないものの、強調スニペットに表示されているサイトには共通の要素があります。
その共通要素と、それを踏まえた強調スニペットに表示されやすいhtml記述の手順についてご紹介いたします。
強調スニペットに表示されているサイトの共通要素
Googleは、ユーザーの質問に回答しているページがプログラムで検出され、上位の検索結果に強調スニペットとして自動表示すると説明をしています。
クエリが質問であると判断された場合は、ユーザーの質問に回答しているページがプログラムで検出され、検索結果に強調スニペットとして上位の検索結果が表示されます。
(参照:Search Console ヘルプ)
つまりプログラムがコンテンツの内容をしっかり理解できる構造にすることが、強調スニペットに採用される条件と言えます。
強調スニペットに表示されているサイトの共通要素は以下のとおりです。
質問と回答の部分を明確にして記述されている
表示させたい段落が短い文章で構成されている
上げたいキーワードに関連した「誰が」「なぜ」「何を」などの単語がテキストで含まれている
表はTableタグ、リストは対応するリストタグなど、htmlが正しい形で記述されている
など
これらを満たしているサイトは、強調スニペットに表示されやすくなります。
さらに「強調スニペット」を考える上で注目しておきたいトピックスが2つあります。
- 検索結果1位である必要はない
- 大規模サイトである必要もない
いずれも調べていただければすぐに分かると思いますが、「強調スニペット」が適用されるサイトは上記の2つを満たす必要はまったくありません。
ただし、すべてのデータが明らかになっているわけではないので断言はできませんが、検索ページの1ページ目から選ばれているような傾向はみられます。
強調スニペットに表示されやすいhtml記述の手順
1.上げたいキーワードの検索結果上に強調スニペットがあるかどうか、それがどのような形式なのかを確認する
このときに確認をした形式によってこのあと追加するスニペットコードが異なるので、ご注意ください。
2.ページ上部に、適切なスニペットコードを追加する
1.で確認した形式に合わせて適切なスニペットコードを追加しましょう。
上げたいキーワードの検索結果にそもそも強調スニペットがない場合でも、今後出現する場合があります。そのときのために、たとえ強調スニペットが表示されていなくても以下のようにタグを追加することをおすすめします。
段落形式の場合
<h2>質問</h2>
<p>回答</p>
</div>
リスト形式の場合
<h2>質問</h2>
<ol>
<li>リスト①</li>
<li>リスト②</li>
<li>リスト③</li>
<li>リスト④</li>
<li>リスト⑤</li>
</ol>
</div>
3.テキストを記入する
テキストを考える際は、上げたいキーワードで検索した際の「現在の強調スニペット」を参考にするとよいでしょう。
また、CTRを上げて流入を増やすという観点で見ると、そのキーワードで検索したユーザーがクリックしたくなるような文言を含めることも重要です。
強調スニペットの本質は「ユーザーの検索ニーズに応える」こと
Googleは「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」という理念を掲げています。結局は小手先のテクニックではなく、「ユーザーの検索ニーズに応えるコンテンツをつくる」という本質を追及することが最大の近道と言えます。
また自分自身が、対象となるキーワードで調べ物をしたことを想定し、ユーザーがどういった回答を期待しているのかを追及し、コンテンツに落とし込むことができれば、結果は後からついてくるのではないでしょうか。